こんにちは。桂颯です。
今回は、
「たんぽぽ」をテーマに
お話ししていきたいと思います。
春、道端にそっと咲くたんぽぽ。
その黄色い花に、
どれほどの力が秘められているか、
ご存知でしょうか。
たんぽぽは、
小さく可憐な姿からは
想像もできないほど、
たくましい生き方をしています。
私たちが絵手紙を描くとき、
ただ「形を写す」だけでは、
もったいない。
たんぽぽの驚くべき生態にも
思いを馳せ、
心を重ねて描けば、
絵にも力が込められる気がします。
今回は、
たんぽぽの一生を物語風に紹介しながら、
たんぽぽがもつ
「強さ」と「たくましさ」に触れ、
最後に、
たんぽぽの描き方動画もご紹介します。
最後まで、お楽しみくださいね。
第1章:小さな命の誕生

まだ寒さが残る早春。
固く冷たい土の中で、
小さな種が目を覚まします。
たんぽぽの種です。
風に乗って運ばれた綿毛たちは、
運良く、ほんの小さな隙間に
辿り着きました。
アスファルトの割れ目、
砂利の間、
踏み固められた道の脇ー
どんな過酷な場所でも、
たんぽぽは生きる道を探します。
やがて、
細い芽が顔を出します。
陽の光を目指して、
まっすぐに、
けれど地を這うように
葉を広げていきます。
葉は、
「ロゼッタ」と呼ばれる形になり、
地面にぴったりと
張りつくように広がります。
これは、自分の命を守るため。
誰かに踏まれても
傷つきにくいように、
地にべったりと這うことで、
生命を守っているのです。
小さな芽生えにも、
すでにたくましい知恵が
宿っています。
第2章:花開き、旅立ちの準備

春の陽気が増す頃、
たんぽぽはついに花を咲かせます。
ぱっと開いた黄色い花は、
まるで小さな太陽のよう。
この花は、
実は「ひとつの花」ではありません。
たんぽぽの花は、
小さな花びらが集まった
「花の集合体(頭花)」なのです。
それぞれの花が、
小さな命を宿しているのです。
たんぽぽの花は、
晴れた日にだけ開き、
夜や雨の日には閉じます。
それは、大切な種を守るため。
咲く時間も限られ、
エネルギーを無駄にしない、
合理的な生き方です。
やがて花が終わると、
種を飛ばす準備が始まります。
花の中心に小さな綿毛ができ、
ふわふわとした白い球体へと
変身します。
綿毛はまるで、風船のよう。
軽やかに風に乗り、
新しい地へ旅たっていくための翼です。
誰に教わることもなく、
たんぽぽたちは完璧なタイミングで、
その瞬間を迎えます。
第3章:新たな地へ、命のリレー

春風がそっと吹いたある日。
たんぽぽの綿毛たちは、
ふわりと空へ旅立ちます。
どこへ運ばれるかはわかりません。
遠くへ飛ぶものもあれば、
すぐそばに落ちるものもあります。
けれど、
それぞれが自分の居場所を見つけ、
また命をつないでいくのです。
飛び立った種は、
やがて土に根を下ろし、
また次の春に花を咲かせます。
それは、
見えないけれど
確かな「命のリレー」。
たんぽぽは、
たとえ踏まれても、傷ついても、
何度でも立ち上がり、
咲くことをやめません。
このたんぽぽの一途な生き方は、
私たちに生きる勇気を
与えてくれる気がします。
第4章:たんぽぽを知り、心を描く

たんぽぽは、
ただ可愛らしいだけの
花ではありません。
どんな環境にも負けない
強さ、柔軟さ、そしてたくましさを
もった花です。
絵手紙を描くとき
「たんぽぽの強い生命力」に
想いを馳せながら、
筆をとってみましょう。
すると、
形や色だけでなく、
絵に心がこもるはずです。
今回は、
そんなたんぽぽの命を
表現するために、
水彩画風、鉤勒法、没骨法の
3週類のたんぽぽの絵手紙の描き方を
ご紹介します。
ぜひ、
下のYouTube動画を
参考にしながら
あなただけのたんぽぽを
描いてみてください。
おわりに
たんぽぽの生き方に
心を重ねると、
きっとあなたの絵も、
誰かの心に
そっと届く絵になるでしょう。
さあ、今日も一枚、心を込めて。
あなたのたんぽぽを描きましょう!
鉤勒法と没骨法については、
以下の記事を参考にしてください。
