こんにちは。桂颯です。
今回は、
私のイメージする
「顔彩アート」について、
詳しく解説してみようと思います。
はじめに:新しいけれど、どこかなつかしい「顔彩アート」の世界

「顔彩アート」という言葉を、
まだ聞いたことがない方も
多いかもしれません。
実は、この言葉、
私自身が長いあいだ
水墨画や墨彩画、日本画に親しみ、
試行錯誤を重ねる中で、
ようやくだどり着いたものです。
顔彩の顔料は、
昔から使われてきた
日本の伝統的な日本画の顔料と同じ。
なので、顔彩の色調は、
私たち日本人には、
とても馴染みやすい色合いなのです。
けれど、
私が目指す「顔彩アート」は、
古典的な日本画や墨彩画とは
少し違います。
もっと気軽に、
もっと自由に、
もっと現代の暮らしになじむような、
そんな「和のアート」なのです。
伝統を大切にしながらも、
日々の生活の中で楽しめる。
美しい日本の色彩を、
身近に感じられる。
それが、
「顔彩アート」の魅力です。
第1章:日本画の美しさを、もっと手軽に

日本画には、
他のどんな絵にもない魅力があります。
落ち着いた色調、
にじみの美しさ、
静かな中に感じられる豊かな表情。
私も長く、
日本画に憧れ、学んできました。
でも実際に描いてみると、
日本画には
たくさんのハードルがありました。
岩絵具はとても高価で、
描くには、膠(にかわ)を
溶いて混ぜる技術が必要です。
道具も手入れが大変で、
一つの作品を仕上げるのに、
何日も、
時には何週間も
かかることもあります。
たとえば、
今ふと「この花を描きたいな」
と思っても、
日本画では
すぐに取りかかれないことが
多いのです。
そんなもどかしさを
感じていたとき、
私は「顔彩」という
絵の具の可能性に
改めて気がつきました。
第2章:顔彩で描くからこそ生まれる自由さと楽しさ

顔彩は、
日本画で使われる絵の具の一つです。
もともとは補助的な用途に
使われることが多いのですが、
その色合いはとても豊かで、
落ち着いた鮮やかさがあります。
そして何より、
手軽に使えるというのが
最大の魅力です。
水に浸した筆でなぞるだけで、
すぐに描き始められる。
道具の準備や片付けもシンプルで、
描きたいと思ったときに
すぐに取り掛かれる。
墨彩画のように、
硯で墨をする必要もありません。
また、顔彩は、
不透明水彩絵の具に
近い性質を持っているため、
白(胡粉)を使って
上から重ねることができます。
これは、
清々しく、さわやかな絵を描く際に、
私がよく行う手段です。
水彩画のように
「塗り直しがきかない」
というプレッシャーが
少ないのも、嬉しいところです。
これにより、
少し失敗しても
やり直せる安心感が生まれますし、
筆に自信のない方でも、
色の重ね方や組み合わせで
美しさを表現できるようになります。
第3章:自分だけの「和モダンアート」を楽しむ

「顔彩アート」の魅力は、
もう一つあります。
高級な麻紙に顔彩で描くと、
繊細で美しく洗練された絵になりますが、
安価な画仙紙の色紙に手軽に描いても、、
色使いや構図を少し工夫すれば、
独特の美しい和モダンを表現できます。
たとえば、
にじみやぼかしを活かして
背景に
やさしいグラデーションを
入れてみたり、
白や金、銀を
アクセントに入れてみたりー。
思いついたアイデアを、
すぐにかたちにできるのも、
顔彩アートならではの楽しさです。
気軽に描けるからこそ、
どんどん試せる。
いろんな花を描いてみたり、
同じモチーフでも
色合いや構図を変えてみたり。
作品の花がぐっとひろがり、
描くほど自分らしい表現が
見えてきます。
おわりに:顔彩アートは、誰にでも開かれたアート

絵を描くのが得意でなくてもかまいません。
筆使いに自信がなくても、
大丈夫!!
「顔彩アート」は、
**どなたでも気軽に始められる
「やさしい日本画」**です。
「墨彩画はちょっとむずかしそう・・・」
「日本画は好きだけれど、自分には無理かも」
そんなふうに感じていた方にこそ、
ぜひ一度試していただきたいのです。
顔彩のやわらかな色、
日本の四季の美しさ、
そして
絵を描く時間がもたらしてくれる、
静かな心の癒しー。
それらをぎゅっと詰め込んだものが、
私の考える「顔彩アート」です。
このブログでは、
そんな「顔彩アート」の魅力や、
描き方のコツ、
日々の作品なども
少しづつご紹介していきたいと思っています。
まずは、絵手紙から始めてみませんか?
どうぞ、これからも
「さわやか顔彩アート教室」を
よろしくお願いいたします。