こんにちは。
さわやか顔彩アートの桂颯です。
春から初夏にかけて咲く、
華やかなお花といえば、
芍薬(しゃくやく)
と
牡丹(ぼたん)。
どちらも美しく、
絵のモチーフとしても
人気のあるお花ですね。
でも
「芍薬と牡丹って、
どこが違うの?」
そんなふうに思ったことはありませんか?
実は、
この2つのお花は、
とてもよく似ています。
ふんわりとした花びら、
大きくて華やかな姿、
季節も近く、色も似ていて…。
でも、違いがわからないと、
正しいお花の描き分けは
できませんよね。
そこで今回は、
芍薬と牡丹の
植物学的な特徴や花言葉、
そして描き分けのポイントについて
わかりやすくお伝えします。
最後には、
私が描いた作品も
ご紹介しますので、
どうぞ楽しんでご覧くださいね。
第1章:芍薬と牡丹の違いとは?
芍薬と牡丹の違いを一言で言えば、
「芍薬は草、牡丹は木」なのです。
このことを知るだけでも、
かなり見分けやすくなりますね。
そこで、
それぞれの違いを、
以下にわかりやすくまとめてみました。

🌿芍薬(しゃくやく)
• 分類:草本(宿根草)
• 開花時期:5月〜6月ごろ
• 茎:毎年地面から新しく伸びる/
一本ずつまっすぐ立つ

• 花:茎1本に一輪ずつ咲く/
丸くころんとした形

• 葉:すらっと細長く、柔らかい/つやがある

・蕾 ころんと丸い形をしている

・香り 芳香がある
・花の散り方:花ごと落ちる
・冬:地上部は枯れる

芍薬は、
すっと伸びた茎の先に、
一輪の花を咲かせます。
凛として、
どこか控えめな佇まいですね。

🌳牡丹(ぼたん)
• 分類:木本(落葉低木)
• 開花時期:4月中旬~下旬
• 枝:前年の枝に新芽を出す/
枝分かれしている

• 花:複数咲くことも/
横に広がるように咲く

• 葉:ふっくらとして切れ込みがある/つやがない

・蕾:先端が尖っている

・香り:芳香がない
・花の散り方:花びらが一枚ずつ散る

・冬:地上部に木が残る

牡丹は、
“百花の王”と呼ばれるほど、
風格と華やかさを持った花。
しっかりとした枝に咲くその姿は、
まるで堂々とした女性のように
自信にあふれて見えます。
第2章:花言葉に見る、芍薬と牡丹の魅力

💠芍薬の花言葉:「恥じらい」「はにかみ」「清らかな心」
その由来は、
夕方になると花が閉じてしまうことからと
言われています。

💠牡丹の花言葉:「富貴」「風格」「壮麗」
牡丹は、
古来中国でも愛され、
「豪華絢爛」「富の象徴」とされてきました。
咲き誇るその姿には
圧倒されるほどの美しさがあります。
花びらは大きく波打ち、
見る人を惹きつけてやみません。
第3章:芍薬と牡丹の描き分けのポイント
🍃1. 葉っぱの違いを強調
芍薬
芍薬の葉は、
先に向かって細くなっていて
切れ込みはありません。
絵を描く場合、
芍薬の葉っぱは、
細めのすらっとした形で
切れ込みを入れずに
描きます。
牡丹
牡丹の葉には、
深い切れ込みがあり、
ダイナミックに広がっています。
牡丹の葉は、
少し太めに描き、
しっかりと切れ込みを入れ
たくさん描くと良いでしょう。
🌱2. 茎と枝の違いを強調
芍薬
芍薬は、草状なので、
細くまっすぐ立っていて、
茎の色は緑色にして、
一本に一つの花という構図にする。
牡丹
牡丹は、木質で、
枝分かれしているので、
枝は茶系色にして、
太さと重みをしっかり出すように描く。
🌸3. 蕾と花の特徴
芍薬
丸くてやわらかそうな蕾。
花もふっくらした印象。
描く時は、
お花も蕾も、
ころんと可愛い形を
意識して描くと良いでしょう。
牡丹
蕾の先端はやや尖っていて、
花は平たく広がる。
蕾を描く時は、
先端を尖らせるように描き
お花を描く時は、
広がりと豪華さを意識して
描くと良いでしょう。
作品紹介|実際に描いてみました!
🌸芍薬の絵手紙
色紙には、
近日中に描きますので、
楽しみにしていてくださいね。

🌺牡丹の墨彩画

この作品は、
雲肌麻紙に描いた
墨彩画です。

この作品は、
画仙紙の大色紙に描いた
顔彩アートです。

雲肌麻紙に描いた
墨彩画です。

この作品は、
画仙紙の大色紙に描いた
顔彩アートです。
おわりに
正直に申し上げると、
私はこれまで、
豪華で艶やかな牡丹ばかりを
描いてきました。
ところが、
ある牡丹祭りで
ふと目にとまった一輪の芍薬。
それは
決して華やかではありませんでしたが、
どこかひっそりと佇むような、
控えめで凛とした美しさがありました。
その瞬間、
「立てば芍薬、座れば牡丹」という
言葉の本当の意味が、
心にすっと染み込んできたのです。
芍薬の魅力に気づいたとき、
私はどうしてもこの花を
描いてみたくなりました。
今回のこの記事は、
実はそんな自分のために
書いたものでもあります。
けれど、
きっと同じように感じている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
もし少しでも共感していただけたなら、
ぜひ
芍薬と牡丹、
それぞれの個性を感じながら、
描き分けの楽しさを
味わってみてください。
あなたの花が、
あなたらしく咲きますように。
顔彩アートを
描いてみたいと思われた方は、
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