こんにちは。桂颯です。
今回は、
これまで描いてきた鳥たち、
白頭鷲、孔雀、丹頂鶴について
私がどういう想いで描いてきたか
について
作品を紹介しながら、
解説してみたいと思います。
はじめに

大空を悠然と舞う
鳥たちを見ていると、
胸の奥からふわりと
風が吹き抜けるような、
そんな自由な気持ちになります。
どこまでも広がる
空に向かって
翼を広げて、
悠々と飛んでいる鳥の姿に、
私は強い憧れを
感じているのかもしれません。
「もしも自分に翼があったなら──」
そんな夢想にふけりながら、
鳥を見上げる時間は、
私にとって
癒しの時間でもあります。
特に
何千キロもの距離を旅する
渡り鳥の存在には、
いつも神秘的なロマンを感じます。
海を越え、山を越え、
雨風や嵐をも超えて、
なぜ
彼らは、旅立つのでしょう。
何かに、導かれているかのように、
一斉に空へ飛び立つ渡り鳥たち。
そのとき、彼らの胸の小さな鼓動は、
高鳴っているかもしれない。
恐れなど、どこにもない。
ただ、本能に導かれるままに
はるか遠くの地を目指して
飛んでいくだけ。
迷いのない飛翔
その姿に、
私は”自然の大いなる計らい”を
感じます。
このように、鳥たちは
私にとって、
ただの観賞対象ではなく、
「自然のもつ不可思議な力」
「命の力強さ」を
感じさせてくれるのです。
今回は、私にとって
特に思い入れのある
白頭鷲、孔雀、丹頂鶴について、
作品とともに
その魅力を綴ってみたいと思います。
第1章:白頭鷲ー孤高の風格に惹かれて

白頭鷲(はくとうわし)というと、
アメリカの国鳥としての
イメージが強いかもしれません。
鋭いくちばしと強靭な爪、
そして何より、
厳しくも威厳に満ちたその「目」に、
私はいつも心を奪われます。
那須どうぶつ王国で出会った白頭鷲は、
止まり木にじっと佇みながら
鋭い視線で遠くを見つめていました。
その姿には、
王者の風格と孤高の美しさが
宿っていたように思います。
大きな翼を広げて、
空をゆったりと旋回する姿には
優雅さと力強さを
感じます。
しかし、
獲物を見つけたときは、
獰猛で容赦がない
猛禽類の目をしていることでしょう。
自然界の弱肉強食の現実を、
私たちに突きつけてくるような。
それでも私は、
白頭鷲の目が好きなのです。
心が揺れ、弱っているときほど、
白頭鷲を描きたくなります。
私に勇気を与えてくれるような気がして。
もしよろしければ、
Youtubeで紹介している
白頭鷲のメイキング動画を
ご覧ください。↓
第2章:孔雀ー神のセンスが宿る芸術

孔雀ほど、
自然界で「美」を極めた鳥が
いるでしょうか。
広がる尾羽の一枚一枚には、
大胆でありながら、
緻密で配色の美しい模様があり、
そのセンスの良さに驚くばかりです。
深い青や緑、
金属光沢を帯びた羽根の色は、
どうしてこのように調和し、
輝いて見えるのか
不思議で仕方がありません。
どんな優れた芸術家にも
これほどの模様は
描けないでしょう。
神様が描いた、
完璧すぎる構成なのです。
いつも、自然界のもつ奥深さ、
不可思議な魅力に、
圧倒されてしまいます。
この作品では、
一枚一枚の羽を丁寧に、
楽しみながら描きました。
細密な描写を必要とするため、
集中力と根気が求められますが、
美しい羽を一枚ずつ
形にしていく時間は、
私にとって至福のときです。
第3章:丹頂鶴ー雲の上に舞う、優雅な美

丹頂鶴(たんちょうづる)は、
私が最も「美しい」と感じる鳥です。
その姿には、
余計なものを削ぎ落とした
洗練さがあり、
神秘の美を感じます。
赤い頭頂部と真っ白な羽、
そしてすらりとした体躯は、
彩色華美の対局にある
美しさなのです。
昔から多くの画家たちが
魅了された理由が、
よくわかります。
残念ながら、
私はこれまで、
動物園でしか
丹頂鶴を見たことがありません。
けれど、
いつか釧路湿原に行き、
野生の丹頂鶴の求愛の舞を
この目で見てみたいと願っています。
ある時、
恩師から
「雲上白鶴(うんじょうはっかく)」
という言葉を教えていただきました。
雲の上を舞う白鶴のように、
清らかな心をもつ人
を指すのだそうです。
その言葉を胸に抱いて以来、
私はいつか「雲の上に舞う丹頂鶴」を
描いてみたいと思い続けています。
今回の作品は、
その想いの一歩として描いたものです。
丹頂鶴の持つ“優雅な気品と美しさ”を、
少しでも画面に
落とし込めていたら嬉しいです。
おわりに
鳥は、ただ
空を飛ぶ生き物ではありません。
空を仰ぎ、
鳥を見上げるとき、
私は、途方もなく
ロマンを感じるのです。
鳥たちは本能のままに、
ただ、飛ぶ。
迷うことなく、
大空へと舞い上がっていく
その姿には、
人間の理屈を超えた
命の尊さと美しさがあります。
今回ご紹介した三羽の鳥
──白頭鷲・孔雀・丹頂鶴──は、
それぞれに異なる魅力を持ち、
私に大きなインスピレーションを
与えてくれました。
これからも
鳥たちの姿に
心を動かされながら、
作品として
命を吹き込んでいきたいと
思います。
次回の「鳥シリーズ②」では、
ニワトリ、すずめ、カワセミという、
より身近で親しみのある鳥たちを
取り上げます。
ぜひ、そちらもご期待ください。

